学園パニック

登場人物

・ミナト ♂
・タクミ ♂
・スミト ♂
・ココナ ♀
・ミズキ ♀
・ヒトミ ♀
・マスミ ♀

・新島学園島
・古川前学園長
・友達



開幕
上サスが点いている。

古川「全校生徒の皆さん。私、古川は本日をもってこの学園の学園長の立場を退きます。ですが、これからも皆さんのことは応援していきたいと思っています。この学園 に居るということはおそらくほとんどの人が、歌手や俳優、タレントなどの芸能人を目標にしていると思います。それまでの道はとても険しいですが、皆さんは私が見込んだ 生徒です。私がいなくなった後も、この学園でたくさん学び、たくさん笑い、たくさん苦労して、夢を叶えてください。」

上サスが消えて、下サスが点く。

新島「全校生徒の皆さん。私、新島は本日からこの学園の学園長を務めます。私が学園長になったからには、才能のある者がもっともっと力を伸ばしていけるような学園 にしていく。その為には才能のないものは切り捨てていくからそのつもりで。」

上サス・下サス、共に点く。

古川「ちょっと、新島先生!?」
新島「何か文句でも? 前古川学園長?」
古川「才能のない生徒でも育てて立派にするのが教員の仕事だろ。」
新島「だが芸能界は実力主義だ。これについてこられないなら、芸能人なんてあきらめたほうがいい。」
古川「しかしここは学園だ。いくらなんでも切り捨てるのは・・・」
新島「あぁ~。こんな生ぬるい学園長が選んだ生徒なんて、才能ない奴も確実に混ざってやがる。決めた!! 試験を行う!! この試験に落ちた者は、退学だ!!」

サスが消えて、明かりが点く。

全員「えぇ!!」

暗転

明かりが点く。

マスミ「マジで調子乗ってんなよ。新島の奴。」
ミナト「ホントだよ。」
タクミ「芸能界は実力主義です。」

新島をバカにするようにモノマネ

ミズキ「うわ~。似てる。似てる」
マスミ「絶対昨日あたり、彼氏に振られたんだよ。」
タクミ「うわ~。ありそう!!」
ミズキ「私情で生徒にあたるなんてサイテーだよね。」
ミナト「受からなきゃ退学なんて、かわいそうなマスミ・・・」
マスミ「ちょっと、ミナト君? それどういう意味?」
ミナト「えっ? そのままだよね。マスミは試験に落ちる。」
ミズキ「落ちる。」
マスミ「はん。そんなこと言ったらミズキこそ危ないんじゃないの? 特に可愛いわけでもないくせに。」
ミズキ「うっ・・・」
スミト「大丈夫だって。ミズキには、マジックがあるじゃん。」
ミズキ「それもそうだよね!! 流石、スミト!!分かってるじゃん。」
スミト「まあね。」
マスミ「ちょっとスミト、私にフォローは?」
スミト「大丈夫! 才能なくても努力でどうにかなるよ。」
マスミ「なんだとこのバカスミト!!」
ココナ「アハハ。バカスミト。だってぇ~。ウフフ」
ヒトミ「むしろココナちゃんが一番危ないと思います。」
ミナト「確かに・・・。」
タクミ「同感・・・。」
スミト「言いえて妙・・・。」
ミズキ「ヒトミ言うじゃん。」
マスミ「ヒトミに拍手ぅ~。」
ヒトミ「いや~。気持ちい超きもちい。」

1位をとったオリンピックの選手みたいな感じで手を振る。

ココナ「えぇ~。ひどいよぉ~。ウフフ。」
ミナト「てかさ~。試験って何やるの?」
マスミ「何か実技試験だってさ。新島に特技見せて、判定だってさ。」
ミナト「ふ~ん。じゃあ、俺は余裕だwww」
タクミ「・・・ヒトミは何するんだ?」
ヒトミ「う~ん。どうだろ? やっぱり歌かな?」
ミズキ「だよね。ヒトミ歌すっごい上手いもんね!! 合格間違いなしだよ!!」
ヒトミ「ありがと。」
タクミ「俺は何にすっかな~。」
ミナト「じゃあ、一緒に漫才やろうぜ?」
タクミ「はっ?」
ミナト「ま・ん・ざ・い!!」
タクミ「突然だな・・・。」
ミナト「いいだろ~。どうせ俺ら顔だけでどうにもなるし。だからちょっと遊ばね?」
タクミ「何でやねん!!」
ミナト「えっ? 別にボケてないけど・・・」
タクミ「あれ?」
ミズキ「息合ってな!!」
ヒトミ「出来るの? 漫才・・・」
ミナト「それにな・・・。俺、お前となら何でも出来る気がするんだ。俺の相棒はお前しかいねえと思ってる。」
タクミ「ふっ。俺の背中、預けたぜ!! 相棒!!」
ミナト「おう!!」
スミト「ある意味、息ピッタリだと思うよ。」
マスミ「あんたら、そんなこと言ってて落ちても知らないよ。」
ミズキ「大丈夫だよ。タクミもミナトも、今までの内申めっちゃ高いんだから!!歌もダンスも。」
ヒトミ「多分大丈夫ですよ。」
ミナト「多分は余計。」
タクミ「絶対だよなぁ~。」

暗転

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マスミ、本格的なダンスのことをする。

新島「yeah――――――――――――。凄いわね・・・。」
マスミ「ありがとうございます。」

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ミズキ、マジックを行う。
(観客が盛り上がるものがいい。)
例・①左手の人差し指と中指で雑誌を挟み、薬指と小指でボールを持つ。
  ②その左手で雑誌をめくり、仕掛けがないことを確認させる。
  ③雑誌のページを破って、雑誌と重ねて持つ。
  ④破ったページでボールが隠れるようにして、雑誌を落とす。
  ⑤破ったページでボールを包み、もみだすようにボールを出す。
 縦じまが横じまにぃ~。のようにネタにはしってもいい。

新島「イリュージョン!!」

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ココナ、童謡を歌いながら体で表現する。

新島「あら、可愛い。次!!」
ココナ「うぅ~」

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スミト、ミニ演劇をする。
くうとん作の台本・≪生きてる理由≫をおすすめします。宣伝ですwww

新島「そうよね。そうよね。」

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ヒトミ、得意な歌(Pop系)を歌う。

新島「いぇ~!!」

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ミナト、タクミ。漫才を行う。
はりこのトラの穴等で探せば、漫才の台本はたくさん見つかると思います!!

新島「面白いわね。」
2人「あざーす」

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暗転

タクミ「あのクソババァ~。何様のつもりだ。」
ミナト「何で俺らが退学なんだよ!?」
マスミ「だから言ったじゃん。」
ミズキ「ありえないよ。ミナトが退学なんて。」
ヒトミ「新島、感性ずれてるよね!!」
マスミ「いや、ずれてるのはあんたたちだから。」
スミト「まあまあ。とりあえず・・・」
タクミ「何だ、何かあるのか!!」
スミト「才能無いと思ってあきらめたら。」
ミナト「うっわ、ムカつく~。」
ココナ「あはは。ビゴー自爆だよ!! うふふ」
スミト「それを言うなら、自業自得。」
マスミ「ビゴーが自爆してどうすんのよ。」
ヒトミ「因みに、ビゴーとは、明治時代に、雑誌・トバエなどで風刺画を掲載していたフランスの画家です!!」

ビゴー代表作『日清戦争の風刺画(Une partie de peche)』を表現する。
タクミ(日本)ミナト(中国)マスミ(ロシア)スミト(朝鮮)
スミトは、口をパクパクしながら、タクミとミナトの釣り針を追いかける。

ヒトミ「以上、ためになる補足」
スミト「何で僕が魚なのさ・・・。」
ミズキ「寂しいよ。2人が居なくなるなんて。」
ヒトミ「そうだよ。学園長先生に言いにいこうよ。2人は、今までトップの成績だったって。」
マスミ「そんなのあの学園長に通用すると思う?」
ヒトミ「じゃあ、2人を辞めさせるなら、私達も辞めます。って言うとか?」
タクミ「そこまで、俺らのことを・・・」
ミナト「ああ、ありがとう。持つべきものは友達だな。」
ミズキ「それはちょっと・・・」
マスミ「無理。」
スミト「ありえない。」
ヒトミ「私も無理かも。」
ココナ「あはは。」
タクミ「うを~。俺たちの友情って、こんなものか。」
ミナト「ホントにダメか?」

ミナト、色っぽく迫る。

ヒトミ「あっ、えっと・・・。」
マスミ「はいはい。誘惑しないの。」
タクミ「じゃあとりあえず協力してくれよ。」
マスミ「協力って?」
ミナト「作戦を考えるのだ!!」
ココナ「あはは。何の作戦?」
タクミ「そんなの決まってるじゃん。」
ミナト「俺たちが学園に残れるようにする作戦。」
スミト「だから諦めなって・・・。」
ミナト「シャラッープ!!」
タクミ「諦めたらさ。全ての可能性はそこで消えちまうんだよ。」
ミナト「人は、いつだって。いつまでだって。可能性を追い求められるんだ!! 自分が諦めない限り」
タクミ「だから、俺は!!」
ミナト「だから、俺は!!」
2人 「絶対にあきらめない!!!!」(ミナト&タクミ)

決めポーズ!!シャキーン!!

ミナト「ってことで、何かない?」
スミト「僕に、聞かないで」
ヒトミ「あの。学園長先生の弱味を握るって、どうかな?」
マスミ「突然黒いな。」
ミズキ「不倫写真とか。不倫写真とか。不倫写真とか?」
スミト「不倫してなかったら?」
ミズキ「あぅ~。」
ヒトミ「大丈夫だよ。絶対不倫してるから。」
マスミ「どういう自信?」
スミト「あっ、でも、学園長が前、斉藤先生と・・・」
ミズキ「あっ。じゃあじゃあ、学園長先生を襲う悪者が!!」
ココナ「はいは~い。私学園長!!」
3人 「じゃあ、悪者!!」(スミト、ヒトミ、ミズキ)
マスミ「斎藤先生が何!?」

3人、ココナを襲う。

ココナ「きゃ~。助けて~。殺されちゃうぅ~。」
3人 「ふへへ。俺たちと一緒に遊ぼうぜぇ~~~。」(スミト、ヒトミ、ミズキ)
マスミ「すると、そこに、2人のヒーローが駆けつける。」
2人「さあ来い。」(ミナト、タクミ)

ココナに向かって、ファイティングポーズ

マスミ「有利な方につくな!! もう一回。せーの。」
ココナ「きゃ~。助けて~。」
ミナト「その手を離せ。」
タクミ「おっと。その人になんてことを。」
ミナト「大丈夫。俺たちが来たからにはもう安心だよ。」
タクミ「何だよ。その目は? 何か文句でもあるのかな?」
ミナト「怖かったでしょうね。うん。分かります。」
タクミ「とうとう。俺を怒らしてしまったようだね。」
ミナト「俺は、南町の鬼って言われてたんだよ。」
タクミ「動くなよ。お前のコメカミが砕けるぜ。」
マスミ「早くしろ~。口ばっかやん。」
ヒトミ「っていうか。なんかあの学園長強そうですよね。」
ミズキ「襲われても自分でどうにかしちゃいそう。」
マスミ「そうだね。ああゆう人って、ダンスでも歌でも、格闘技でも、なんでも出来ますよ。みたいな。タクミ残念!!」
スミト「ふふっ。残念」
タクミ「うるせえ。」
ミナト「そうだ!! ミズキお得意のマジックでなんとかしてくれよ。」
ミズキ「魔法じゃないんだから・・・」
ミナト「何だよぉ~。役立たずぅ~。や~いや~い。役立たず~」
ミズキ「ちょっとムカッ」

ME:オリーブの首飾り

ミズキ「さぁさぁ。ミズキの不思議な世界へ、ご案内♪」

ミズキ、観客にはタネが歴然。
ミナトにだけタネが分からないようなマジックをする。
~たとえば~
トランプを選んでもらって、その記号・数字を当てるマジックで、ミナトの後ろで誰かが合図をしている。
空っぽの箱に何かが現れるマジックで、ミナトが後ろを向いている間に、箱に入れる。とか

ミナト「すっげぇ~・どうやったんだよ」
ミズキ「企業秘密です。」
ミナト「えぇ~。いいじゃん。教えろよ~。」
タクミ「うるせえな。ふざけてんなよ」
ミナト「はっ?」
タクミ「分かってんのかよ。このままじゃ。俺ら、退学なんだぜ。」
ミナト「分かってるよ。だから、退学にならねーよーに、作戦考えてんだろ?」
タクミ「こんなんで、何が考えてるだよ。俺は、ゼッテー夢叶えてえんだよ!! 芸能人になって、たくさんの人を笑顔にしたい。こんなとこで、退学になるわけにはい かねえんだ。」
ミナト「俺だって、そうだよ!! だから・・・」
タクミ「あぁ~。クソ!! お前が漫才しよ。なんて言わなければ、こんなことにはならなかったんだよ!! あ~あ。普通に歌ってれば良かったな。」
ミナト「へっ。歌っててもどうせ退学だろ。」
タクミ「んだとぉ~。俺が居なきゃ何もできねぇ~くせに。」
ミナト「その言葉、そっくりそのまま返してやるよ。」
タクミ「もういい!! 付き合いきれねぇ~。じゃあな。」
マスミ「ちょっと、タクミ!!」
ミナト「へっ。」
マスミ「ミナトも!!」

2人、捌ける(ミナト&タクミ)
他5人、集まって

ミズキ「はぁ~。どうしよ。」
スミト「ほかっとけばいいじゃん。」
ミズキ「何でそんなに冷たいの」
スミト「別に・・・」
マスミ「とにかく!!様子見に行くよ!!」
5人 「グッとパーでそ~ろいもんがチーム♪」

マスミ、ヒトミ『グー』:スミト、ミズキ『パー』:ココナ『チョキ』

ココナ「あっ・・・」
マスミ「じゃあ、そっちはよろしく。」
ミズキ「まかせて!!」

2人ずつ捌ける。

ココナ「あぅ~。」

暗転

タクミ、座っている。
そこに駆けてくる、ミズキとスミト

ミズキ「タクミ・・・。」
タクミ「何しに来たんだよ!!」
ミズキ「まあまあ一緒にどうすればいいか、考えよ。」
タクミ「うるせぇ~。関係ないだろ!!」
ミズキ「関係なくなんか・・・。」
タクミ「どうせ、腹の中では笑ってるんだろ? ざまー見ろって、さぞかし嬉しいだろうな?今まで俺たちがいてあまり目立てなかったんだから。喜んでんだろ? サイ ッテーだな。」

ミズキ、タクミを平手打ち

タクミ「つぅ~。」
ミズキ「ふざけんじゃないわよ!!」
タクミ「あん?」
ミズキ「あんたね。この劇を観てくださってる人のこと考えなさいよ!!」
スミト「はぁ!?」
ミズキ「誰が男がうじうじしてるとこ見せられて喜ぶのよ! !喜べるのはSの人だけよ。自分がどんな気分だって、空元気でも何でもいいから、観客楽しませなさいよ。 そんなんで、人を笑顔にさせれるわけないでしょ!!」
スミト「おかしい。何かがおかしい。普通は、私らは友達でしょ。とか、力になりたいのよ。とか、感動的な言葉を言うシーンでしょ!!」
タクミ「そうだな。俺、がんばるぜ!!」
スミト「はい。そうなるって、分かってました。」
タクミ「お客様、申し訳ありません。俺、皆さんを楽しませるために、全力で頑張ります。」

タクミ、色々全力でネタをし続ける。

スミト「ちょい。待て!! 目的変わってるぞ~。学園戻るんだろ~。」
タクミ「忘れてたぁ~。どうしよぉ~。」
スミト「おいおい・・・。」
ミズキ「ふっふっふ。任せなさい。要するに2人に才能があるって、分かってもらえればいいんだから、学園長の前で歌ってみれば良いんじゃないの?」
スミト「なるほど。無理やりでも見せちゃえば、才能分かってくれるかも。」

生徒、はける。
新島、出る。
音楽を流す。
タクミ、歌う体制に入る。

新島「邪魔。」

新島、はける。
音楽、とまる。
新島、出る。
音楽、流す。

新島「邪魔。」
タクミ「歌聴いてください。」
新島「あっ、UFOだ。」

新島、はける。
音楽、とまる。
新島、出る。
音楽、流す。

新島「あっ、UFOだ。」
タクミ「あっ、エイリアン。」
新島「あっ、雪男。」
タクミ「あっ、ドラキュラ。」
新島「あっ、白菜。」
タクミ「あっ、肉。」
新島「あっ、ねぎ。」
タクミ「あっ、しいたけ。」
新島「あっ、豆腐。」
2人「鍋をどうぞ。」

暗転

タクミ「聞いてもらえなかった。」
スミト「ってか、何してたの?」
ミズキ「学園戻る気あるの?」
タクミ「ミズキが客を楽しませろって言うから・・・。ウケ狙いで・・・。」

ココナ、出る。

ココナ「えぇ~!!鮭狙いなのぉ~。ココナは、ホタテの方が好きぃ~。」
タクミ「誰も釣りの話なんてしてねーよ!!笑顔にしようとしてたの!!」
ココナ「笑顔?」

ココナ、真顔になって

ココナ「つまらない。全然面白くない。今のタクミには足りないよ?何かが・・・。」
タクミ「足りない・・・。」

ココナ、ふにゃっとした、いつも通りの表情に

ココナ「う~ん。まぐろしゅうまいでも足りてないんじゃないかな?」
ミズキ「何? ソレ・・・。」
スミト「・・・マグネシウム?」
ミズキ「・・・・・・ああ!!」

暗転

ミナト「何だよ。タクミの奴。」
マスミ「だから言ったじゃない。真面目にやらないと落ちるよ。って。」
ヒトミ「タクミ君が怒るのも無理ないかもだよ。」
ミナト「でもよぉ~。タクミだってOKしたんだぜ。」
マスミ「それはそうだけど・・・。」
ヒトミ「とにかく今は学園に残ることを考えましょうよ。」
ミナト「それもそうだな。」
マスミ「・・・」
ヒトミ「・・・」
ミナト「・・・」
マスミ「さっぱりだね。」
ヒトミ「っていうか、何の偶然か。こっちのチーム、まともなキャラが多いんですよ。これじゃあ会場が盛り上がらない。」
マスミ「ホントだ・・・。」
ミナト「ほんじゃあまあ。真面目キャラでも盛り上げれるんだぜ!! ってところを見せてやりますか?」
マスミ「誰に?」
ヒトミ「あぁ~。ミナト君の色っぽさで、学園長に迫るのはいかがでしょう?」
マスミ「さあさあ。始まりました。ミナト‘sストリップショー。」

ミナト、服を犯罪にならない程度に脱ぐ。

ヒトミ「ダメです!! これ、演劇ですよ!!」
マスミ「ヒトミが言いだしっぺでしょ!?」
ヒトミ「私が言いたかったのは、こういうことです。」

ヒトミ、ミナトの足をかけて倒す。
暗転

ヒトミ「なあ、新島センセ。俺が居なくなったら寂しいんじゃね~か?センセはどうあれ、俺は寂しいな?」
ヒトミ「これから、先生とたくさんの思い出を作りたかったなぁ。」
SE:ピ――――――――――――――(3つ目のヒトミのセリフがピーで消された感じで。)

明かりが点く

ミナト「これも、ちょっと危ういんじゃね? 演劇的に・・・。」
マスミ「って言うか、今、暗闇にまぎれて本当にイチャイチャしてたでしょ。」
ヒトミ「えっ。してないです。」
マスミ「上演中にこのような不埒な行為に及んでしまった、2人に代わりお詫び申し上げます。申し訳ありませんでした。」
ヒトミ「だから何もしてませんでした。」
ミナト「俺とじゃ嫌なのか?」
ヒトミ「えっ。あっ・・・」
マスミ「はい。ストップ。」

ココナ、出る。

ココナ「あ~ん。いいとこだったのに。」
ヒトミ「突然来たね。まあ、こんな感じでどうかな?」
マスミ「いいんじゃない? ミナトのカッコよさなら。」
ココナ「そうですか?」
ミナト「何だよ?」
ココナ「今のミナトからは、カッコよさが微塵も感じられないけど・・・。」
ミナト「うるせぇ~。見とけ。立派に生還してやるよ。」

生徒、捌ける。
新島、出る。
暗転

ミナト「せんせ~い。」

明かりが点く。
タクミ、縄で縛られている。

マスミ「えっと・・・。何があった?」
ココナ「分かった!! SMプレイ!!」
ミナト「違うわ!!」
ココナ「じゃあ、やっぱり無理だったんだぁ~。」
ミナト「うっ・・・」

タクミ、駆けてくる。

タクミ「ミナト、俺さっきココナに言われて分かったよ。俺に足りないのは、お前だって。」

タクミ、ミナトを解きはじめる。

ミナト「俺もさ。分かったんだ。俺がカッコよく居られるのは、お前が隣にいたからだってさ。」
タクミ「ちょっと待て。それって、不細工が隣にいるから、イケメンが引き立つ的なアレか!?」
ミナト「ちげーよ。ライバルがいた方が、自分を磨けるって、ことだよ。」
タクミ「じゃあ、これからも2人で引き立て合っていこうな。」
ミナト「おぅ。」
スミト「その為には、まず2人とも、学園に残らないとね。」
タクミ「あぁ~。そうだった。」
ミナト「どうやって、学園長に認めてもらおっかなぁ~。」
ミズキ「ねえねえ。新島に認めてもらう方法は散々考えたけど出なかったじゃん。もう新島に認めてもらうのは諦めようよ。」
マスミ「何でよ!!」
ヒトミ「ミズキは、2人がいなくなって寂しくないの。」
ミズキ「違うって。このタイミングで新島がクビになれば、多分この試験って、無効になるんじゃない?」
スミト「なるほど・・・。」
ヒトミ「じゃあじゃあ、不倫写真をばら撒きましょうよ!!」
ミナト「また不倫かよ。」
タクミ「もういいって・・・。」
スミト「そういうことなら任せといて。」
ミズキ「えっ。」
スミト「明日の全校集会で、俺の友達の役者にある演技でもしてもらうよ。」
マスミ「どうしたの? 突然、やる気になって。」
スミト「別に・・・。」
タクミ「あぁ~!! 分かった!! 俺らの人を笑顔にしたいって気持ちに心打たれたんだろぉ~」
ミナト「マジでぇ~。いやぁ~。それなら、縛られたかいがありましたなぁ~。」
スミト「そんなんじゃないよ。ただ・・・。新島に軽くあしらわれてる2人が不憫過ぎたからさ。」
タクミ「うっわぁ。ひっで~。」
スミト「まぁ。少しは、心打たれたかもね。」
ミナト「・・・。素直じゃねえな~。」
スミト「そういう性格だからね。」
タクミ「よし!! じゃあ、明日、頼んだぞスミト!!」
ミナト「俺の背中、預けるぜ!!」
スミト「任せといて。」

ア○ーの主題歌『t○m○rr○w』
皆で踊る。

暗転

新島「私から皆さんに大切なお知らせがあります。」
ミズキ「ねえスミト。大丈夫なの?」
スミト「任しとけって。」
新島「先日行いました。試験である水準に満たなかった生徒には、退学を命じました。」
ミナト「うわ~。何言ってんだろうな。」
タクミ「クビにされるとも知らないで。」
新島「しかし」
ココナ「あはは。しかしだって~」
マスミ「だまって。」
新島「退学を取り消します。」
全員「えぇ~。」
ヒトミ「どういうことでしょうか。」
ミズキ「さあ?」
新島「混乱させてしまって、申し訳ありません。私は、前古川学園長のおっしゃっていたことが理解できませんでした。学園は、才能のある者の才能を伸ばすところ。そ う思っていました。ですが、そうではないと分かったんです。学園は、仲間と共に高め合う場所。そして、ここの生徒は本当に良い関係を築いています。それを、身を以って 伝えてくれた7人の生徒がいました。その生徒たちは、ケンカをし、傷つけながら、相手を思いやる。高め合う。そんな関係を私は壊すとこだったんだと、私は知りました。 ですので、先日の退学は取り消します。」
全員「やった~。」
ミナト「あの7人の生徒たちって、俺らのことじゃね?」
タクミ「多分な。多分な。」
ミズキ「よかった。よかった。」
スミト「ちょっと、待てよ。もう、俺の友達、スタンばってるよ。」
ヒトミ「早くとめてください。」
友達「ちょっと新島先生、私をスターにしてやるって言って、騙し取った、30万返してください。」
新島「何よ。あなた。」
友達「返してよ。アレがないと、わたし・・・。わたしっ・・・」
新島「はぁ?」
ヒトミ「どうしよう? どうしよう!?」
マスミ「いいんじゃない? ほうっておけば。」
ミズキ「そうだよ。」
ミナト「そんなことより、俺らの残留決定パーティーしようぜ。」
タクミ「いいね~。」
スミト「自分で言うなよな。」
ココナ「カラオケ~♪」

閉幕

新島「あなた誰なのよぉ~~。」

終幕



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